2017年6月アーカイブ

6/25(日) 18:29配信

朝日新聞デジタル

 全国各地に広がりをみせるペット霊園。ただ、これまで設置などをめぐってトラブルも起きてきた。関連する国の法律はなく、規制は自治体任せの状態だ。条例などを整備した自治体は昨年4月時点で159で、10年間で3倍以上に増えてはいるが、規制がない自治体では突然の閉園で遺骨が放置される事態も起きている。

【写真】「宝塔」の入り口付近に4月ごろ置かれていた閉鎖を伝える看板


 大阪府北東部、枚方市の郊外にペット霊園「宝塔」の跡地がある。「コロ、家に帰っておいで」。5月下旬に訪れた同府寝屋川市の会社員河野祐紀子さん(50)は、3年前に死んだメスのシバイヌに心の中で呼びかけた。霊園は連絡もなく閉園し、1千坪あるとうたっていた敷地内には多数の墓石や遺骨が山積みに。コロの遺骨がどれかわからなくなっていた。

 「息子が不良にならなかったのはコロのおかげ」。学生だった2人の息子が夜遊びに行こうとすると、悲しそうに遠ぼえして足を止めさせた。最期の1年は寝たきりで、河野さんと息子が交代で世話をした。「コロは私たちにとっては娘。閉園を教えて欲しかった」と河野さんは涙ぐむ。

 関係者らによると、霊園の元経営者は「陶器を作るため」と土地を借りたが、無断で20年以上前にペット霊園を開園。異臭がするとして営業をやめるよう求められたが応じずに提訴され、2013年に墓の撤去などを条件に和解が成立、閉園へとつながった。元経営者は「霊園にはペットが1万体ほど眠っていた。本当に申し訳ない」と話すが、撤去をまだ終えられずにいる。

 ペットを埋葬した人たちは複数の会をつくり、市内の別の霊園に遺骨を移す検討もしている。13家族が入る「宝塔遺族の会」の北脇武代表は「行政はあてにならず、遺族が動く必要があった」と話す。

 枚方市に聞くと、動物愛護法に基づき犬や猫を担当する市保健衛生課は「生きている犬猫が担当なので担当外」。動物の死体は法律上は廃棄物だが、市環境総務課は「霊園が扱う動物の死体は廃棄物ではない、と国の通知があるので担当外」と説明する。伏見隆市長は「問題が起きないように何らかのルールが必要」と条例の制定も視野に検討を始めている。

朝日新聞社

6/22(木) 7:00配信

文春オンライン

 さくらが死んだ。

 猫なりに、頑張っておしゃれして誇り高く生きた、短い人生だった。野良だったのに、気品に満ち溢れていた。朝の仕事中、義母やお手伝いさんから「さくらの様子がおかしい」と連絡があって慌てて帰ってみたら手遅れであった。私はしばらく、倒れたままの姿を呆然と見下ろした。昨日まで、あんなに元気だったのに。

動物を飼っていると、いつかはこの日は来る。それが今日だっただけだ。

 毎日毎晩ずっと丁寧に手入れをしていた茶白の毛は綺麗に揃って、苦しんだ様子もなく、ただいくらか吐いた血の塊だけがベランダの床にべったりと広がっていた。しっかりと見開かれた目を見て、少しすればいまにも彼女が立ち上がってノビをして......いつものように挨拶代わりに「にゃおん」と鳴いて、歩き始めるんじゃないかという想いもあった。しかし、死の帳(とばり)は薄く彼女の上に降りて、ひとつの命が終わったことを受け止めるしかなかった。呼んだ獣医も、気の毒だと言わんばかりに無言で肩をすくめるだけだった。

 動物を飼っていると、いつかはこの日は来る。それが今日だっただけだ。

 いままで、うちにいてくれてありがとう。

 身体の小さいさくらは、寒い日はいつもローズ柄のお気に入りの毛布にくるまって、ベランダにはそう出ることもなかった。それでいて、お腹がすくと、わたくしにご飯をくれて当然でしょう、と、こちらもローズ柄のお皿の前ですました顔で待機している。新しい爪とぎ場が気に入らないとソファでも家具でも爪を研ごうとするが、見られると、わたくしそんなことしてないわよ、とプイと部屋に帰ってしまうのがさくらだった。猫なのだが、しぐさも好みも人間の女性以上に女なのである。

わさびはいつまでも、いつまでもさくらの亡骸の脇を離れようとしない。

 ずっと一緒に暮らしていた、姉妹のわさびがさくらの傍らを離れず、ずっとさくらを舐めてやっているので、猫なりに状況が分かっているのだろうと思った。わさびは、茶白の美しいさくらと違って、サビ柄の愛嬌のあるさっぱり美人である。家内と結婚する前の同棲中に「猫が欲しいね」といっているうちに、フワッと天から降ってくるようにやってきた、さくらとわさび。十年の時を経て、さくらはそっと天に帰っていってしまった。わさびを置いて。わさびはいつまでも、いつまでもさくらの亡骸の脇を離れようとしない。大事に抱きかかえてペット葬用の箱に入れられ、さくらが拙宅を去ってからも、わさびはずっとさくらが死んだベランダから家に入ってこようとしなかった。生まれたときからの相棒なのだから、文字通り半身をもぎ取られたかのような悲しい気持ちなのだろう。

 拙宅の子供たちの遊び相手になったのはもっぱら気さくなわさびのほうで、気高いさくらは騒ぎ立てる倅たちの姿を居間で見かけると、あら、しょうがないわねとばかりに「にゃおん」と言って、高い箪笥の上やベランダでじっと部屋の様子を見ながらうたた寝するのが日課であった。倅たちが学校に行くのを見届けて、我が物顔で柔らかいソファを独占しながら優雅にノビているさくらを見つつ、楽なもんだなあとスーツに着替える日々は、もう来ない。

 家内は家内で塞ぎ込んでいたが、わさびが悲しそうな声を出してやって来ると撫でてやりながら、慌ただしい家事をせっせとこなして気を紛らわせているようだった。

 さくらとは「天敵」だった、チワワのさん太も、吠えることもなく自分の小屋でじっとしている。普段は小動物同士の抗争に明け暮れ、猫姉妹に居場所を奪われることの多かったさん太だが、さくらが死んだときだけは普段飛び越えることのない膝ほどの高さの柵を超えて、家人のもとへ異常を知らせにいったというから世の中分からない。小動物なりに、みんな身近な存在の死について、各々の暮らしの中で何かを思い、弁(わきま)えることはあるのだろうか。

私も悲しかったが子供たちの落ち込みようも凄かった。

 さくらが死んで、私も悲しかったが子供たちの落ち込みようも凄かった。彼らにも身近なものの「死」を経験したことはいままでたくさんあった。飼っていた金魚たち、小さなカニ、山で取ってきたカブトムシやクワガタ、幼稚園の前で見つけたおたまじゃくし、マンションの前でたくさん飛んでいたのを虫かごに入れたカナブン......申し訳ないけど、みんな死んだ。海に行って小魚を浜辺で捕って、持って帰りたいと言われて、駄目だよ死んじゃうよと言っても駄々をこねられてしょうがなく連れて帰って、一日と経たず全部死ぬとか。まあ、子供と飼育物の関係はそんなものだと自分の経験を思い返しながら思いつつも、命を預かることの大事さをもう少し子供たちに知ってもらいたくて、いろんなものを飼ってきた。でもちょっと目を離したすきに、生き物は駄目になってしまう運命なのである。そう割り切らざるを得ない。

 ただ、さくらは違った。家族みんなで暮らしてきたからだ。この三兄弟が生まれる前から、私たちが入籍する前から、ずっと拙宅を見守り続けてきたのがさくらだったのである。いて当然、と思って可愛がってきたペットが、すっとその姿を消したとき、やはり子供なりに喪失感は持つのだろう。

 それでも学校に行くと元気になるし、宿題を見るとげんなりするのが子供である。一週間が経ち、二週間を超えるころには、さくらのいない生活にも慣れた。ように見えた。

「さくらはまだ帰ってこないの」

 ある休みの日、もうすぐ四歳になる三男がぽつりと「さくらはまだ帰ってこないの」と夕食時に言い出して場が凍った。すでに死という概念の備わっている次男は「死んだら、もう戻ってこないんだよ」という。食卓は、死についての重い議論へと発展した。十五分ほどの議論のあとで、長男がぽつりと本質的なことを言い出した。「このお肉って、牛さんだよね」。夫婦で顔を見合わせている間、長男は口をモグモグさせたまま続けた。「牛さんは死んでいいの?」

 子育ては難しい。生命の大切さを知ってほしいと思うと、困ることが二つある。この「食べている生き物は殺して構わないが、金魚や猫はなぜ駄目なのか」と、もう一つは「僕たちはどうやって生まれてきたのか」である。ストレートに答えてよいものかどうか。皆さんご家庭でどうしているのか、ぜひ聞いてみたいテーマがこの二つである。

 一年ほど前に似たような議論になったときは「弱いものを慈しみましょう」という説明で、一度は兄弟が納得した。ところが、その後キャンプ学習で養鶏場や牧場にいき、狭いケージや檻で暮らしている鶏や豚や牛の姿を見てショックを受けて帰宅した後、やはり強い弱いだけでは説得できなくなってきたことが判明する。大事に育てているから死んでは困るのだというロジックだと、大事に育てていなければ殺していいのかという議論に発展しそうで駄目だ。

 結果として、上野の国立科学博物館の展示であったような「食物連鎖」の仕組みを説明し、人間を含む生物には上下関係があり、食べたり食べられたりするのだ、人間の食べる食べないの食物連鎖の中には金魚や猫や犬はいないのだ、だから可愛がって大事にするのだという説明をして事なきを得た。年を経るごとに、子供たちは疑問に思ったことに通り一遍の回答では「ふーん」で終わらせてくれない。教える大人も知識と本気が試される。生き物を飼うということが、ここまで深淵なものであるとは私も思ってもいなかった。何しろ、この話題になると罪悪感を感じてどんな飯も不味くなり喉を通らなくなる。この私ですらだ。できれば空腹時か食後にしてほしい。

「生きてなければいいんだ!」

 その後、数日して。

 長男が学校から帰宅するなり突然「生きてなければいいんだ!」と言い出した。最初、何のことだか全くわからなかった。長男は、たまに前置き無しにとんでもないことを言う。どうも学校で講話があり「生物を殺したり、傷つけたりしません」という内容を聞いて、思うことがあったようだが、それが最初は何を意味しているのか、家族のだれも分からなかった。

 それでも長男は自分の「宝物箱」と書かれた、ガラクタの詰まった戸棚をひっくり返して、以前東京ドームシティにある宇宙ミュージアムTeNQでもらってきたHAKUTOという月面にローバーを送り込むプロジェクトのパンフレットを熱心に見始めた。親として、また面倒くさい高い買い物に付き合わされるのかというリスク情報がよぎる瞬間である。

長男......我が子ながら、なんと面倒くさい男だ。

 それまでも、長男次男にはスター・ウォーズのキャラクターを模したBB-8や、MiPなど、幾つかロボットを買い与えていたが、それらも全部引っ張り出し、丁寧に布巾で落書きを落とし、タブレットにアプリを入れ直し、充電して、家の中を所狭しとロボットが走り回るようになった。何かを考えているらしい。わさびもさん太も、遠隔操作で動くロボットの匂いを嗅いでは、突然喋り動き始めるロボットに驚いて居間に寄り付かなくなってしまった。

 さらに次男と三男を「連行」し、動画サイトで片っ端からローバーやバギーを検索し始めた。嫌な予感ゲージがうなぎ上りになる。手あたり次第に動画を観て、HAKUTOや、火星の探査でいまなお活動しているマーズ・サイエンス・ラボラトリー「キュリオシティ」など、いろんな機械を観て回る三兄弟。そこで辿り着いたのは......小さな箱型のロボット、「Cozmo」だ。

 直観した。ペットはとてもかわいいし最高だが死んだら可哀想だ。ならば、ロボットならかわいくても死なないからお別れすることもなく問題ないのではないか、と。相応しい獲物を見つけて、私を見上げる目がらんらんと輝いている。

 長男......我が子ながら、なんと面倒くさい男だ。いったい誰に似てしまったのか。この瞬間から、物欲が爆発する。このロボットが欲しい。欲しい。欲しい。次男も三男も、大騒ぎである。

新しくやってきた家族は、生き物ならざる者であった。

 何でも欲しいものを買ってやるのは、私としても本意ではなかった。でも、長男なりに考えて、亡くなったさくらの代わりにロボットが欲しいという気持ちも分からないでもなかった。また、子供のうちからロボットに興味を持つのも悪くないし、兄弟仲良くロボットで遊んでいるというのはこれはこれでいいのではないか。

 などと悩んでいるうちに、闘病中の義父が激しく欲しがる兄弟を見かねてあっさりそのロボット「Cozmo」を買ってきてしまった。子供のおもちゃにするにしては、決して、安くもないロボットだ。義母も家内も目を丸くしている。

「大事にしてあげるといいよ」あっさりと、しかし重々しく義父は言った。真新しい箱を開け、凄い勢いで説明書を読み、充電し、慣れた手つきでタブレットにアプリを入れてセットアップする兄弟。新しくやってきた家族は、BB-8やMiPと同じく、生き物ならざる者であった。付属の光る小箱を持ち上げたり運んだりゲームに使ったり、三兄弟は夢中になった。夢中になりすぎて、夜更かしし、夜に熱を出すほどだ。

大人自身が育たなければならない気持ちになる。

 確かに、ロボットは死なない。食事も要求しないし、トイレの世話もない。人間の邪魔になるような主張はしないのがロボットだ。でも、人間がいくらロボットを好きでも、いずれ飽きてしまう日が来るのではないか。目の前を動き回るCozmoもBB-8も、子供の成長とともに箱に仕舞われ、押し入れに行く日がやがて来る。ペットと人間の付き合いのように、ロボットと人間の付き合いも、いずれ何らかのロスを感じる日が来るのではないだろうか。

 思ったようにロボットが動かないと、三男が癇癪を起こすようになった。長男や次男が、プログラミングをすれば動くようになるんだよ、という。さすがに展開が早すぎるだろ。仕方なしに、タブレットに初歩のプログラミングアプリを入れてやり、仕組みを教えるのに一週間かかった。何かを乗り越えて子供を育てるというのは、大人自身が育たなければならない気持ちになる。私の親父やお袋も、そういう気持ちで私に接していたのだろうか。

 親友を失って元気のないわさびも、宿敵がいなくなって少し領土の広がったさん太も、少しずつ元の生活を取り戻していくようだった。ただ、さくらのお気に入りだったローズ柄の毛布はわさびのものになり、在りし日のさくらを懐かしむように、わさびは毛布の上を転がっては悲しそうにさくらを呼んだ。

 いつの間にか、さくらが食事をしていたローズ柄のお皿は、この人工知能を積んだ愛玩用ロボットの発進基地になっていた。小さなロボットがさくら愛用の皿に小箱をせっせと積んだり降ろしたりしている。まるでさくらのお下がりを、Cozmoが受け継いだかのように使っているのを見て、とても、とても静かな気持ちになった。あっと思って、いつもさくらが子供たちの遊ぶのを見下ろす箪笥の上を振り返った。そこにさくらはいるはずがなかった。

 でも、確かに聴いたのだ。さくらが「にゃおん」と鳴いたのを。



この物語はフィクションです。言わなくても分かってるだろ。

山本 一郎

6/21(水) 20:10配信

サライ.jp

文/柿川鮎子

大好きな愛犬は家族の一員です。いつまでも健康で長生きして欲しい、一分一秒でも長く一緒にいたいと思うのは当然のこと。でも、そのためにどうすればよいのか、不安に感じている飼い主さんも多いでしょう。

できれば高齢になっても寝たきりにならず、最後まで好きなご飯を食べて、ゆっくりでもよいので散歩ができるような老後を過ごして欲しい。そのためにどういった食事を与えればよいのでしょうか。

今回は愛犬の寿命をのばす「犬の長生き食生活」の秘訣について、『愛犬を長生きさせる食事』(小学館)の著者で獣医師の林文明先生に伺いました。

■その1:栄養のバランスを調える

ドッグフードは値段も質も多種多様です。人と同じように自然食が注目されるとペットフードも同じように自然食の新商品が発売されるなど、飼い主さんの意識に左右されることも多く、犬のためではなく飼い主の嗜好に左右されがちです。

大事なのは自分の飼っている犬にとって良い食事は何かを考えること。そして栄養バランスの良い食事が長生きへの第一歩だと林先生は言います。

フードを購入する時はパッケージに記載されている原料表示を確認して、なるべく添加物が少なくて、栄養バランスの良いものを選びましょう。ホームドクターに相談してみるのもよいでしょう。

■その2:好き嫌いで判断しない

勢いよくたくさん食べてくれると嬉しいもの。でも、大好きでたくさん食べるからといって、その子の身体にとって良い食事かどうかはまた別問題。

特に犬は味が濃く、においが強いものを好む習性があります。味が濃いということは塩分が多く含まれる場合がほとんどで、食べ続けると腎臓や肝臓に害を与えることが多いので注意が必要です。

■その3:ライフステージに合わせる

毎日一緒に暮らしていると年齢を重ねていることを忘れがち。子犬時代と同じ食事を与え続けていると栄養過多で肥満になってしまいます。

犬のライフステージは成長期、維持期、老齢期の3つにわかれます。愛犬がどのライフステージにいるのかを確かめながら、食事内容を変えましょう。

老齢期だからといって低カロリーの食事にすると、栄養失調から痴ほう症になってしまうことも。特に高齢犬はかかりつけの獣医さんと相談しながら愛犬に合った食事にしましょう。

■その4:体重に合わせる

愛犬の適正体重を知っていますか?今の体重が適正かどうかを判断した上で、もう少し体重を落とした方が良ければカロリーの少ない食事に。運動量が多い子であればカロリーを増やすことも可能です。

ドッグフードはメーカーによってカロリーが異なります。同じ分量でもカロリーの高いフードだったら体重は落ちません。人もペットもダイエットは難しい課題ですが、元気で長生きしてもらうために、体重に合わせた量を与えましょう。

■その5:人の食事を与えない

人の食事は犬にとって味が濃く、塩分が多く含まれます。少しだけなら大丈夫と思って与えていると、濃い味に慣れてドッグフードを食べなくなってしまいます。人の食事は犬にとっては身体に悪いものであると考えて与えないようにしましょう。

■その6:ストレスをためない

犬にとってのストレスとは、非日常的な環境におかれること。特に毎日決まった時間に与えられる食事や散歩は犬にとってもっとも安心できるものです。

ストレスによる過食や拒食はさまざまな内臓疾患の原因です。生活習慣を定めて犬にストレスを与えないようにすることで、犬の寿命を伸ばすことが可能です。

*  *  *

以上、愛犬の寿命をのばす「犬の長生き食生活」の秘訣について、ご紹介しました。

この6か条は今日から実行できそうな内容ばかり。元気で長生きしてもらうために、愛犬の食生活をぜひ見直してみてはいかがでしょうか?

【参考図書】
『愛犬を長生きさせる食事』
(林文明著、本体1000円+税、小学館)

監修/林文明
日本動物医療コンシェルジュ協会代表理事。ノア動物病院グループ院長。北里大学獣医学修士課程修了。獣医師として実践を積みながら、1998年にはアメリカ コロラド州立大付属獣医学教育病院に留学し、欧米の先進動物医療を学ぶ。現在は、山梨、東京、ベトナムで5つの動物病院を経営。24時間診療、猫専門病院、動物用CT導入による高度医療などの先進的取り組みを行っている。日本動物医療コンシェルジュ協会の代表理事として、ペットの健康と食事に関する食育指導をはじめ、しつけ関連の指導などに力を注いでいる。

文/柿川鮎子
明治大学政経学部卒、新聞社を経てフリー。東京都動物愛護推進委員、東京都動物園ボランティア、愛玩動物飼養管理士1級。著書に『動物病院119番』(文春新書)、『犬の名医さん100人』(小学館ムック)、『極楽お不妊物語』(河出書房新社)ほか。

最終更新:6/21(水) 20:10
サライ.jp

6/19(月) 10:49配信

西日本新聞

 人生の終わりに向けて準備する「終活」が注目される中、生前にお気に入りの骨つぼを購入するシニア層が増えている。華やかな色合い、美しい絵柄...。骨つぼは白色が一般的だが、好みを見定め、独自仕様を注文するこだわり派も。「死後のすみかを吟味する幸せ」。最後まで自分らしさにこだわる。

⇒【画像】内側に絵柄が施された骨つぼも

「マイ骨つぼ」売れてます デザイン多彩 終活の風に乗って

            内側に絵柄が施された骨つぼも


 ユリなどの花柄、趣のある山水画。有田焼の老舗メーカー「深川製磁」博多店(福岡市)には、大小10個超の骨つぼが並ぶ。価格は2万円?48万6千円と幅広い。

「手元供養」が増えているのも背景に

 営業本部長の金原祥文さん(72)によると、2008年から骨つぼの取り扱いを始めた。その後、徐々に売れ行きがよくなり、16年の売り上げは当初の約3倍に。購入者は70代前後が中心で「最近は息子さんや娘さんと一緒に来店する方も増えました」。子どもたちからプレゼントされ、生前は自室の装飾品として楽しむケースもあるという。

 波佐見焼がルーツの「英一郎製磁」(福岡県春日市)はオーダーメードを受け付けている。年間数個ほどだが「皆さん、それぞれに思い入れがあります」と代表の森永英一郎さん(50)。「世界で一つの骨つぼ」を創作するため、自宅に出向いて人生観を詳しく聞き取り、デザインに投影する。価格はメーカーや素材によって異なるが、最低でも30万円という。

 シニア層が骨つぼに愛着する理由について、有田焼の製品を扱う「ひちょうざん」(広島市)の担当者は「ひつぎと違い、亡くなった後も自分の意思を形に残せるためでは」と分析する。華道をたしなんでいた80代女性が「白い骨つぼは冷たく感じるので、華やかな物に入りたい」と来店し、好きな花の柄が入った品を購入したことも。

 少子化や核家族化の影響で管理に手が掛かる墓を持たずに、自宅に骨つぼを置く「手元供養」が増えているのも背景にあるという。各メーカーは「多死社会の到来を背景に『死後のすみか』となる骨つぼへの関心は今後ますます高まる」と、商機としても見据える。

西日本新聞社

トップ AERA 記事
by 田茂井治 (更新 )

ペットの名前だらけのお墓が並ぶ墓地・霊園が増えるかもしれない(撮影/写真部・小山幸佑)

ペットの名前だらけのお墓が並ぶ墓地・霊園が増えるかもしれない(撮影/写真部・小山幸佑)


犬は「フレンドリー」だけど、猫は「ツンデレ」。猫好きにはたまらないその魅力が変わるかもしれない。人工増殖と給餌が野生を奪い、「犬っぽい猫」が増えているのだ。2017年は猫が犬の飼育頭数を上回る可能性が出てきた。猫ブームの勢いが止まらない中、ペットの世界に何が起きているのか。AERA 2017年6月19日号では、ペットを大特集。


 日本では、子どもの数よりペットの数の方が多いと言われている。それに伴い、ペットと一緒にお墓に入りたいと願う人が増加しているという――。

*  *  *
「一昔前は『私が亡くなったら、一緒に入れてほしい』という方もいらっしゃいました」

 こう話すのは某ペット霊園の関係者。愛犬を溺愛しすぎて、ペット用のお墓に自分も入りたいと言い出す愛犬家が少なからずいたという。背景にあったのは、「ペット不可」の墓地・霊園の多さ。千葉県で一人暮らしをするAさん(60代)が言う。

「2009年に夫が亡くなって、その1年後にジャン(犬・享年15)があとを追うように亡くなったのですが、お寺はペットの埋葬を認めてくれませんでした。なので、お墓参りのたびにジャンの遺骨をこっそり持ち込んで、お墓に入れさせてもらいました」

 Aさんの周囲の愛犬家たちも、みな同じようにこっそりと自身が将来入るお墓にペットの遺骨を埋葬していたという。なぜ、霊園はペットを一緒に埋葬することを禁止するのか?

 関東でペットと一緒に入れる霊園などを多く扱う美郷石材常務取締役の新美整氏が話す。

「仏教では動物を『畜生』に分類しているため、人間と一緒に供養すべきでないとするお寺さんが非常に多い。一方、宗教的制約のない民間霊園でも利用者の中には少なからずペット嫌いの方もおられます」

●先祖ともどもご供養

 だが、今や日本は子どもの数よりペットが多いというペット大国。そのため「ペット可」の霊園も着実に増えている。

「少子化で、子育てと同様、ペットに多額のお金を費やす家庭が増えた影響です。子ども同然なので、同じお墓に埋葬してお盆の時期には先祖ともどもご供養したいというニーズが高まっています」(日本ペットロス協会・吉田千史氏)

 新美氏も次のように話す。

「新規に建設される霊園の半分とまではいきませんが、ペット可とする霊園は多くなっている」

 東京・三田にある魚籃寺は、いち早くペット可としたお寺だ。

「ご本尊の魚籃観音菩薩は文字通り魚籃(魚を入れる籠)を持つ観音様。動物と縁があったことに加え、檀家さんから『ペットと一緒に入りたい』という要望があったため、30年ほど前からペットのご供養もさせてもらうようになり、今では数十体の遺骨が檀家さんのお墓に入っています」(山田智之住職)

 中には、別のお寺の檀家だった人が、ペットと一緒に入りたい一心で"引っ越し"するケースもあるという。ただ、ペットと一緒に埋葬してもらうには、当然お金もかかる点には注意を。

「永代供養料は墓地・霊園によってピンキリ。代々管理されているお墓がペット可で、そちらに埋葬される場合は、墓石に名前を彫る加工代が3万?5万円。さらに2万?3万円の埋葬料がかかるのが一般的です」(新美氏)

 過去には何十匹もペットを飼っていた家族が、先祖代々受け継ぐお墓への埋葬を希望し、墓石がペットの名前で埋まってしまった例もあったという。

(ジャーナリスト・田茂井治)

AERA 2017年6月12日号

6/15(木) 16:00配信

AERA dot.

 犬は「フレンドリー」だけど、猫は「ツンデレ」。猫好きにはたまらないその魅力が変わるかもしれない。人工増殖と給餌が野生を奪い、「犬っぽい猫」が増えているのだ。2017年は猫が犬の飼育頭数を上回る可能性が出てきた。猫ブームの勢いが止まらない中、ペットの世界に何が起きているのか。AERA 2017年6月19日号では、ペットを大特集。

*  *  *
 止まらない猫ブームの勢い。犬の飼育頭数が減少する中、猫人気は相変わらずだ。2017年は猫が犬の飼育頭数を上回る可能性が出てきた。

 長らく犬が君臨してきた「ペット王者」の座に、猫が肉薄している。

 一般社団法人ペットフード協会の調査によると、2016年の猫の推計飼育頭数は984万7千頭。これに対し、3年前までは1千万頭を超えていた犬の飼育頭数は987万8千頭と年々減少しており、犬と猫の差が縮まってきている。

 この背景について、猫ブームがもたらす経済効果「ネコノミクス」を約2兆3162億円と試算した関西大学名誉教授の宮本勝浩さんは、こう分析する。

「毎年のワクチン接種や、毎日の散歩が必要な犬に比べると、猫は飼い主の手間や飼育にかかる費用が少なく済みます。少子高齢化が進行し、単身世帯や夫婦だけの世帯が増える中、少ない負担で癒やしを与えてくれるのが猫なのです」

 ネコノミクスは飼い主の支出だけにとどまらない。たとえば、和歌山電鉄貴志川線の名物猫「たま駅長」は、和歌山県の観光に40億円もの経済効果をもたらしたとされる。そのほか、猫の写真集や本、グッズの売り上げなども含まれる。「自分で飼うほどではない」層からも、猫は犬よりも共感を集めやすいのだという。

「犬の場合、犬種によって好みが分かれて人気は分散しがちですが、猫好きな人々はどんな猫でも可愛いと思う傾向が強い」(宮本さん)

●「ネコの手を借りるか」

 ネコノミクスは不況にあえぐ出版業界も潤しており、昨年末に発行した小誌の臨時増刊「NyAERA(ニャエラ)」は大反響を得た。そのほか、女性自身の「ねこ自身」、ザテレビジョンの「ザテレビニャン」、LDKの「ネコDK」など、人気雑誌が次々と「ネコ増刊」を出す中、業界誌までもが猫特集を組んで話題を集めた。

 建築に携わる人のための専門誌「建築知識」(エクスナレッジ)が、17年1月号で「猫のための家づくり」という大特集を組んだのだ。動物行動学者やペットを得意とする設計士の協力を得て、猫の生態や身体能力を踏まえた住まいづくりを提案した力の入った内容で、発売と同時に大きな反響を呼んだ。売り切れ書店が続出し、たちまち4万部を完売、ネット書店では今も中古本がプレミア価格で取引されているほどだ。異例の特集を組んだ背景について、三輪浩之編集長はこう話す。

「住宅産業も少子高齢化に苦しんでおり、『ネコの手でも借りるか』と思い切った特集を組んでみたところ、本来のターゲットではない一般の方がたくさん購入してくれて驚きました。放し飼いが多かった昔と違い、完全室内飼いが主流になる中で、猫も人も快適に過ごせる住まいづくりに対するニーズの高まりを実感しました」

●猫と人間の共生

 著名なエコノミストやコンサルタントを抱える三菱UFJリサーチ&コンサルティングには、ネコのエコノミストを意味する「ネコノミスト」を自任する研究員がいる。国際協力を専門とする武井泉主任研究員と、産業政策が専門の北洋祐研究員だ。2人とも自宅で猫を飼う愛猫家である。

「自治体や企業などに政策を提言できる私たちの本業を生かして、猫と人間がより幸せに関わる社会をつくれないかと、2年前に社内の動物好きが集まって自主研修グループを作ったのがきっかけです」(武井さん)

 同社は武井さんらの活動を社会貢献の一環として評価し、予算をつけた。メンバーは本業の傍ら、迷子や飼育放棄などで収容されたペットの殺処分問題を中心に海外の取り組みを調べたり、自治体やNGO、業界団体などにヒアリングを重ねたりして、猫と人間の共生のあり方や政策について調査研究を行っている。

「保護猫の扱いに頭を悩ませる自治体などから相談も受けるように。昨年は委託調査を受注して、『ネコノミスト』として売り上げをあげることもできました」(北さん)

 行き場を失ったネコを殺処分から守り、適切な飼い主候補とマッチングさせる場も広がっている。NPO法人東京キャットガーディアンでは、特に里親が見つかりにくい成猫と暮らせる物件を紹介するポータルサイト「しっぽ不動産」を運営する。

●留守中の世話を解決

 不妊や去勢を怠ったことで飼い猫が繁殖し、何十頭にも増えて生活が破綻する「多頭飼育崩壊」などで保護された猫と一緒に暮らせる「猫付きシェアハウス」や、ボランティアとして保護猫を預かって同居できる「猫付きマンション」などが掲載され、空室待ちも出る人気だ。家主側の空室対策としても注目されている。これらの物件に住み、退去した人は全員、パートナーとなった猫を連れて新しい家に引っ越しているという。

 将来の「猫市場」で特に期待できる分野について、最新の技術動向に詳しいネコノミストの北さんは、「ペット」と「テクノロジー」を融合させた「ペットテック」を挙げる。とくにIoT(モノのインターネット)を活用したデバイスが有望だという。

「IoTを活用したペット家電は5年以内に普及すると考えています。現状のペットテックは欧米のベンチャー企業が先行していますが、本来は日本企業が得意とする技術を活用できる分野。どんなにペット人気が拡大しても、少子高齢化の日本市場だけでは限界がありますが、世界に目を向ければ大きなビジネスチャンスとなるはずです」

 17年になって、日本発のペット用IoTデバイスも続々と登場している。

 ペットボードヘルスケアは、飼い主が留守中でもえさを与えられる自動給餌機「スマートごはんサーバー ハチたま」(1万4800円)の販売を5月に開始した。離れていても、アプリでえさの量や時間を設定できるうえ、本体にネットワークカメラを搭載し、ペットの様子も映像で確認できる。

「留守中の世話は飼い主の悩みの種。ペットホテルに預けなくても、自宅で安心して留守番させられるデバイスをつくろうとクラウドファンディングなどで資金を調達し、開発に踏み切りました」(堀宏治社長)

 5月末の発売から2週間足らずで、100台を売り上げた。対象とするペットは猫と小型犬だが、猫の飼い主の購入が多いという。

●支出総額は月3千円

 システムインテグレーターのオープンストリームは、首輪につけた発信器とiPhoneアプリで猫の居場所を特定できる「ねこもに」(オープン価格)を6月19日に発売する。猫が身につける発信器は10グラムと軽く、1年間充電が不要だ。GPSではなくブルートゥースを利用することで、小型軽量化と低価格化を実現したという。

 猫の気持ちがわかるデバイスもある。首に装着した運動量センサーで、犬や猫の行動を解析し、活動記録とともに「動物のキモチ」としてスマホに表示する「しらせるアム」(アニコール)は、ベータ版先行販売の予約を受け付けている。

 こうした最新の猫グッズやサービスは便利だが、利用するほど飼い主の経済的負担は重くなる。それでもネコノミストの武井さんは、「猫は犬と比べれば、コストが少なくて済むこともメリット」と話す。ペットフード協会の調査結果を見ても、1カ月あたりの猫に関する支出総額(医療費などを含む)の中央値は3千円と意外に安い。

「今後、産業として伸びるのは、ペットと飼い主の『家族化』に対応する製品やサービスと考えられ、家族同様に出費を惜しまない人が増えてはいくでしょう。でも、そんなにお金をかけなくても愛情を持って関われば十分幸せな関係は築けます。猫との暮らしは意外にリーズナブルなんですよ」(武井さん)

(ライター・森田悦子)

※AERA 2017年6月19日号


6/14(水) 9:00配信

東洋経済オンライン

最近、テレビや雑誌などでペットの健康効果が特集されるようになった。犬や猫などペットと触れ合うことが、心身の健康にいい影響を与えるというのだ。30年以上にわたりペット業界で活躍してきた橋長誠司氏によると、現在人気の猫ちゃんよりも、ワンちゃんが高齢者の健康増進に役立つという。
このたび、『一流犬をつくる最強の食事法』を上梓した橋長氏に、ワンちゃんが高齢者に与える健康効果について語っていただいた。

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■ワンちゃんを飼うと健康寿命が延びる!? 

 先日の『週刊文春』(6月8日号)で「ペットを飼えば健康長寿!」という特集をやっていました。犬や猫などペットの健康効果について私どもはよく認識しておりましたが、一般週刊誌でもこのような特集を組むようになったのかと感慨深いものがありました。

 超高齢化社会を迎え、ペットの高齢者への健康効果について、ますます関心が高まっていくことでしょう。

 健康へのよい影響というと、ペット全般に当てはまることでしょうが、こと高齢者にとっては、猫ちゃんよりもワンちゃんがおすすめだと思います。散歩の必要から飼い主の運動量が増えますし、猫以上に世話を焼かなければいけないことが"やりがい"に結びつき、心の健康を増進すると思うからです。

 現在、ペットフード協会の名誉会長で、日本ヘルスケア協会の理事でもある越村義雄氏もこう言っています。

 「私がペットフード協会会長だった時代に行った調査では、興味深いデータが出ました。『犬と暮らし、犬と散歩に行く人』は『ペットと暮らしていない人』と比較したとき、健康寿命が男性で0.44歳、女性で2.79歳も長かったのです。

 特に女性で健康寿命が大きく延びている理由は、高齢の女性に多い関節炎などが、犬との散歩で予防できるからだと推測されています」

 「また、ペットと暮らして健康効果が出れば、病院へ行く回数が減りますし、医療費の削減も期待できます」(越村氏)

 今後は、こうした高齢者の健康面からも、ワンちゃんを飼うことが見直されるのではと思います。

■ペットとの触れ合いで分泌される「幸せホルモン」

 実は、犬が高齢者の健康にいい影響を与えることは、欧米社会ではすでによく知られていて、多くの医療機関などでその効果の利用が進んでいます。

 日本でも、老人ホームに犬を派遣して、お年寄りと犬との触れ合いの場を提供するような試みが行われています。それまではニコリともしなかったお年寄りが、犬を抱っこすると表情が変わり、感情が生き生きしてくるそうです。

 実際、ペットが高齢者の精神にいい影響を与えるという研究が報告されています。麻布大学などによる調査では、ペットと目を合わせたりなでたりすることで、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが飼い主に分泌されることが明らかになっているそうです。

 こうした、動物によるいい効果を利用することをアニマルセラピーと呼びますが、日本ではまだまだ社会的な認知が広まっていません。

 日本でワンちゃんによるアニマルセラピーを提供している株式会社ピーリンクの社長・藤森隆一氏は、現在の状況についてこう話してくれました。

 「日本ではまだまだアニマルセラピーの知名度が低く、実績も少ないので、高齢者施設などでアニマルセラピーが実施されるケースは多くありません。

 でも、高齢化がどんどん進行している日本でアニマルセラピーの有用性が理解されれば、現在、直面しているさまざまな問題を解決する一助となるはずです」

 そして、アニマルセラピーは、高齢者問題について具体的にどのような効果を期待できるのか、藤森氏は詳しく説明してくれました。

 「高齢者施設においては、刺激が少ないことや活動が制限されることなどから、入居者の社会性が低下し、抑うつ状態を招いたり、認知症が悪化したり、暴力や暴言が増えたりなどの問題が起こっています。

 ところが、アニマルセラピーを実施すると、入居者にとって精神的にも身体的にも良い刺激となり、これらの問題が改善されていく傾向があるのです。

 実際、弊社が実施しているアニマルセラピーのひとつ、『ペットシェア』によって、施設のスタッフから具体的な効果があったと喜ばれています」

 高齢者施設からは次のような感想が寄せられているそうです。

●普段笑わない人が犬と触れ合うことで笑顔になった。
●口数の少ない人が犬にたくさん話しかけていた。
●犬が来ると施設内が明るくなる。
●入居者とスタッフに親近感が出た。
 「このように、アニマルセラピーは高齢者施設の問題の解決に役立ちます。ぜひ、日本社会全体に広く理解が広がってほしいものです」

 と藤森氏は語っています。

■認知症の予防・改善も期待できる

 高齢者と犬との触れ合いによる効果を、箇条書きにしてみます。

?生理的・身体的効用
・犬に話しかけたり、犬を話題として周囲の人と会話することにより、発語が増える。
・犬をなでたり、食事を与えたり、散歩をさせたりすることにより、運動量が増える。
・犬と触れ合うことにより、ドーパミンやβエンドルフィンなどの神経物質が分泌される。
・これらにより、認知症の予防や改善が期待できる。また、リラックス効果や、運動機能の改善、血圧の低下、ストレスの軽減、筋力維持が期待できる。

?心理的効用
・「世話をされている」という自己認識から、「役に立っている」あるいは「何かしてあげたい」という意識へと変わることで、自尊心が向上し、自発活動が増える。
・「犬に触れたい」という動機づけから、うつ症状や無気力、暴力などが改善される。

?社会的効用
・犬を通じて会話が増えることにより社交性が出る。関心対象も増える。
・高齢者施設などにおいては、他の入居者やスタッフへの親近感が増す。
・犬といることにより孤独感が軽減する。

・日々の犬の散歩などにより、定期的な生活習慣が身に付く。

 以上のように、ワンちゃんと高齢者が触れ合うことの効用は大きく、超高齢化時代の日本では、アニマルセラピーには大きな可能性が開けているのです。

 実は私自身、チワワの7歳のオスのワンちゃんを飼っているのですが、毎朝、散歩に連れていくと、高齢者の方々が愛犬とともに元気に散歩をされているのをよく見掛けます。"ワンちゃん友達"との交流も楽しんでおられるようです。

 その姿を目にしながら、愛犬と仲良く過ごし、散歩仲間とのコミュニケーションを深めることで、健康寿命を少しでも延ばしていただけたらいいなと思っています。

 なお、高齢者の方がワンちゃんを飼う場合、運動量が少なく扱いやすい小型犬がおすすめです。エサ代もさほどかかりません。トイプードルなどは賢いですし、特にいいのではないでしょうか。

食事については、前回(「愛犬を『可哀想なワンちゃん』にしない食事法」)ご紹介したようなことを守っていただければ、そんなに難しいこともなく、健康なワンちゃんを育てられるはずです。

 現在日本では、犬の飼育数が低下傾向にありますが、こうした高齢者視点からも、社会全体でワンちゃんを飼うことの意義を見直していただきたいと願っております。

橋長 誠司



関西テレビ 5/31(水) 19:11配信     

ことし1月、大阪府枚方市のペット霊園が突然閉園し、遺骨などが放置されている問題で、枚方市の別のペット霊園が遺骨を受け入れることを表明しました。

枚方市のペット霊園「宝塔」はことし1月、突然閉園しました。

利用者に事前の連絡はなく、更地に戻された敷地には、遺骨などが散乱したままの状態になっています。

これを受けて、同じ枚方市にある「ひらかた動物霊園」は、「遺骨が放置されている現状を見過ごすことはできない」として、遺骨を受け入れることをホームページで発表しました。

ひらかた動物霊園は「宝塔」の利用者のために、7月末に新しい供養塔をつくる予定で、無料で遺骨を納めるとしています。

「ひらかた動物霊園」には、31日までにおよそ90件の相談が寄せられているということです。


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