さい銭だけで数億円...宗教法人「課税・非課税」の境界線

|

1/7(日) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 年始に初詣に行った向きも多いだろう。三が日の参拝客日本一は明治神宮で、320万人が訪れる。仮に賽銭が1人100円としても、3億2000万円に上る。そうした賽銭やお札・お守りの類いは宗教活動だから非課税だが、浅草寺の仲見世の家賃のように、宗教活動とは関係なさそうな収入もある。それらも非課税なのか。

 宗教ジャーナリストの藤倉善郎氏に聞いた。

「一般論として家賃収入は"収益事業"なので、その分は法人税が課税されます。ただし、一般の法人税は30%なのに対し、宗教法人は22%と優遇されています」

 駐車場は、やや事情が異なる。参拝客用に数台分用意する程度なら非課税で、大規模に駐車場を運営し事業化しているようなケースは課税対象だというが、収益事業かどうかの線引きは対象によってあいまいだという。

「例えば、幼稚園や老人ホーム経営は"非収益事業"に分類されているので非課税です」

 ややこしいのは、ペット霊園だ。

「ペット霊園を巡っては、2008年に相反する最高裁判決が出ているのです。ひとつは、ペット墓地が固定資産税の対象かどうかが争われた東京のケースで、非課税の判決。もうひとつは、ペット供養という行為が収益事業かどうかが争われた名古屋のケースで、この時は収益事業と判断され、課税対象になりました」

 物販はどうか。

「お守りやお札などは宗教施設だけのものだから非課税ですが、線香やろうそくは一般の店でも買えるので課税とされています。ですが、書籍、文房具、土産のまんじゅう、化粧品まで全て"お布施"という形にして課税を免れている宗教法人も少なからずある。目安の金額があり、不足分を催促されるのですから実際は定額販売です」

 グレーゾーンの最たるものは葬儀代だ。

「最高裁が課税と判断した名古屋のペット霊園は、供養の料金表を表示していたことが課税の根拠のひとつとされました。つまり"対価性"があるかどうかが境界線です。人間の供養も、葬儀社のセットという形で一定の価格が決まっていたり、地域の相場があったりしますが、仏教関係者は"葬儀は商品じゃない"と言い張っています。アマゾンの定額制僧侶派遣に反発しているのは、その建前を崩されるのを恐れているからでしょう」

 衆生が貧困にあえぐご時世に、宗教団体が金儲けできる構造はおかしい。こんな理不尽な税制優遇は即刻撤廃すべきだ。

このブログ記事について

このページは、petsougi-newsが2018年1月 9日 10:31に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「猫と一緒に入れる墓、喪中はがき..."生前ペットロス"の乗り越え方」です。

次のブログ記事は「犬・猫から感染症、死亡 国内初 福岡の60代女性」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。