供養のペットフード活用 霊園業者、市川市に寄付 「バンク」仲介、愛護団体へ

|
    東京新聞                                                                                                  2019年3月31日
写真

 市川市は、ペットを供養するためのお供え物を受け入れ、市内の動物愛護団体などに提供することにした。市内などでペット霊園を営む会社が、祭壇に一定期間、供えられたペットフードなどを定期的に市に寄付する。市は昨年、死んだペットの用品を受け入れる全国初の「ペットアイテムバンク」を開設。バンクでお供え物を一時的に預かって有効利用する仕組みで、前例のないこの試みが今後、各地に広まっていく可能性もある。 (保母哲)

 市川市は昨年秋、ペットが死んだため使わなくなったペットフードやトイレ、ケージ・バッグなどを受け入れる「ペットアイテムバンク」を設け、クリーンセンターなどで一時保管。ボランティアでペットを保護するなどしている地域猫活動団体に配布しており、災害時の備蓄品にも充てている。

 本紙報道でこの取り組みを知ったのが、ケンユーペットセレモニー(同市)取締役の宮下高さん(45)。お供え物は撤去後に処分していることから「いかにも、もったいない」と考え、市に寄付を打診。今後は二カ月に一回程度、市に寄付することにした。

 初の寄付となった今月十九日、宮下さんらが市役所を訪れ、村越祐民市長にドッグフードやキャットフードを手渡した。村越市長は「動物愛護だけでなく、環境にも優しい試み。この取り組みに関係した人たちの『気持ち』がないと、実現できなかった」と、取り組みがスタートしたことを喜んだ。

 ペットを飼っていた人たちには、霊園の掲示物などを通して市への寄付を知らせることにしており、宮下さんは「大切なお供え物。誰かのために使わせていただくことに(飼い主だった人にも)理解してもらえると思います」と話した。

 同社は市川市内で二カ所、東京都内で一カ所ペット霊園を運営している。このうち市川にある二カ所の年間葬儀件数は二千件余。二カ月当たり百~二百品目を市に届けることになる見込みという。

◆フード95% お供え物、撤去後処分

 ケンユーペットセレモニーの宮下高さんによると、お供え物の約95%はペットフード。残りはペットの好物だった肉や刺し身などで、これらは日持ちしないため当日か翌日に撤去している。屋外の合同墓地や納骨堂の場合、カラス被害などのためペットフードも当日か翌日に撤去。屋内なら賞味期限近くまでそのままにしているという。

 撤去後の処分方法は、燃えるごみとして出すか、近くのクリーンセンターへ持ち込むなどする。葬儀を執り行うペットの種類は、犬と猫が大半を占め、ウサギや鳥、カメ、金魚なども弔っている。

 市川市が「ペットアイテムバンク」を設け、今後はお供え物も受け入れることに、全国ペット霊園協会の伊東正和理事は「とても興味深い取り組み」と評価する。ペットの葬儀は都市部などで増えており、伊東理事は「全国の民間霊園などを利用する人は二十年ほど前は10~15%だったが、近年は40%ほどに増えた」と説明。

 その背景として、ペットを手厚く供養する人が増えたほか、インターネットの普及で手軽にペット霊園の情報を入手できるようになったためとみている。

納骨堂の祭壇には、ペットの好物なども供えられる

写真

このブログ記事について

このページは、petsougi-newsが2019年4月 1日 09:17に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ペットの訪問葬儀 休日に家族そろって自宅でお骨も拾える」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。