業界ニュース: 2018年2月アーカイブ

2/25(日) 10:01配信

sippo

「パースケ、たった今逝ってしまった」

 家族のグループLINEに母から突然送られてきた文章に、仕事中だった私は息をのんだ。北海道の実家で飼っていた愛犬パースケが亡くなったのだ。

【写真特集】我が家の愛犬パースケ

 小型犬のパピヨンで、15歳半。人間にすれば、76歳に相当する。実家に帰るたびに「これが最後になるかも」とよぎることもあった。大往生と言ってもよいだろう。ペットが亡くなったことにもまして、かわいがっていた両親の気持ちが気になった。

 母(64)から、すぐに泣きながら電話がかかってきた。「お父さんの腕のなかで、亡くなったんだよ。今朝までずっと元気だったのに。トイレシーツもまだ買ったばかりだったのに。あーだめだ、泣けてきちゃう」。母もだが、何より父(66)のことが心配になった。

玄関マットに顔を埋めて

 父はパースケが我が家にやってきた15年前から、ずっと面倒を見てきた。毎朝一緒に散歩に出かけ、えさをあげ、爪をきって、お風呂にいれて......。その生活が一変する。「話し相手もない。することもなくなった」と、がっくりきているようだった。

 母親からLINEでSOSが届いた。

「父さん、玄関に敷いていたパースケのマットに顔を埋めて『パースケのにおいがする』と言っては、またおいおい泣いている。ペットロス、悪化している。来てあげて」

 父に「大丈夫?」とメールを送ると「ダメだ」と一言。「帰ろうか?」と聞くと、否定も肯定もしなかった。母親が倒れて緊急搬送された時でさえ「大丈夫だから、帰ってこなくていい。そっち(大阪)で仕事していなさい」と言っていたのに......。

父の腕の中で息を引き取る

 パースケが逝ってから4日後の週末に実家に帰った。

 母は、私の顔を見ると、堰を切ったかのように話し始めた。

「まだ、パースケがいるような気がする。台所に立っていると、足元を何かが通った気がしたり、ケージのほうで物音がしたり......。そのたびに、『あれ?』ってなるんだけど、もういないんだよね。今までいた存在がいなくなるというのは、すごく大きい。かわいそうで父さんにはとてもさせられないから、父さんが出かけてる間にケージも片付けたの。そしたら、パースケが床をなめた跡が残っていたりしてね」

 一方、父はパースケの話を避けるように、私に仕事の話ばかりを聞いてきた。ようやくパースケの話を始めたのは、その日の晩御飯を食べた後だった。パースケ最期の様子を、ぽつりぽつりと話始めた。

 振り返ると、その日の朝食からあまり食欲はなかったらしい。日課の散歩に連れ出すため、抱きかかえて玄関を出た。だが、地べたに下ろすと、這いつくばったまま、キャンキャンと鳴いて動こうとしない。父は驚いて「どうした? どうした?」と胸に抱きかかえた。すると、3秒と待たず、舌をベロンと出して心臓が止まってしまったという。

 父はあわてて家に戻り、母を呼んだ。すると、死んだはずのパースケが母の前でもう一度ブンと大きく頭を振った。「パースケは3回くらい生き返って頭を振っていた。すごいね、動物って」

 父はうつむいたまま、大きく息を吸った。「パースケがいたときは旅行もいけなかったから、旅行にでもいこうかなと思ってるんだ」と話を結んだ。

布団から見える位置に遺影

 父の寝室のパースケの定位置だった場所には、パースケのモノクロの写真が貼ってあった。布団に横になった時、父の目線が向く位置だ。「いつも、そこにいたからさ」

 父親のパソコンの前には、パースケの写真データが並んでいた。整理して、カレンダーを作るという。

 帰省を終えて、空港での別れ際、「お父さんが思ったより、元気そうでよかったよ」と声をかけると、「ただの空元気だよ」と笑った。

 考えてみれば、父にとっては、15歳で地元外の高校に行った私よりも、パースケと一緒に過ごした時間の方が長い。パースケがいなくなった隙間を、たった2日で私が埋められるはずもない。

 私を見送った2人は、それから旅行代理店に行ったという。父は「パースケが時間をくれたので、旅行する」と、ずっと行きたがっていた九州旅行を計画しているそうだ。

 パースケが亡くなって約1カ月がたった。父は毎日、遺影にろうそくをたて、自分のご飯を一口、お供えしているという。母は、パースケの気配を感じては泣いているらしい。窓から空気が漏れる音が泣き声に聞こえ、雪の上でシャーベット状になった黄色いおしっこの跡をついていけば会える気がするそうだ。

 父は母に「自分の両親が死んだ時よりも泣いている」といい、父の部屋からは、夜になると嗚咽に近い泣き声が聞こえるという。

 まだペットロスは始まったばかりだ。

sippo(朝日新聞社)


2/1(木) 10:09配信

西日本新聞

 年老いたペットの犬を預かって介護したり、最期をみとったりする「老犬ホーム」を運営する九州などの事業者が今月、一般社団法人「老犬ホーム協会」を設立する。高齢の飼い主が老犬を介護する「老老介護」の増加などで施設が増える一方、管理がずさんな業者の参入も相次ぐ。事業者による団体は全国初で、独自の飼育基準などを定め、会員施設の質を担保する。

 環境省によると、老犬ホームは2013年の全国20施設から17年4月時点は118施設に増加。未登録の施設もあり、さらに増えているとみられる。

 一方で統一の運営指針などはなく、国民生活センターには「預けて1週間で犬が死んだのに料金を全額要求された」「100万円以上払ったが、劣悪な環境で飼育している」などの相談が寄せられている。九州の事業者によると、狭い部屋に飼育ケージを詰め込んだり、空調や防音設備がなかったりする施設も散見されるという。

設立には6事業者が参加

 協会は、会員施設に1匹当たりの飼育空間の基準を定め、基準に沿った施設整備や人員の確保を義務付ける。老犬に関する相談の受け付けや、自治体などとの連携、災害時のペットの預かり機能を会員施設で担うことも検討する。

 設立には福岡や佐賀、熊本など6都府県の6事業者が参加。6日に設立総会を開く。代表理事には熊本県菊池市で「老犬ホーム トップ」を営む緒方心さん(41)が就き、事務局も同施設に置く。

 緒方さんは「高齢の犬は引き取り手が見つかりにくい。弱い立場のペットを守り、安心できる受け皿を増やしたい」と意気込んでいる。

=2018/02/01付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

2/2(金) 11:00配信

関西テレビ

【隣のマンション住民】
「ぎょっと思ったよ。なに?って。犬飼ってるから余計に、焼却とか何とかあると。えーって思って」

犬の飼い主も驚きを隠せない問題が、堺市西区の住宅地で起こりました。

【記者リポート】
「幹線道路沿いのマンションが立ち並ぶところですが、ありました、あそこですね。マンションの敷地になるんでしょうか。入口の真横に、ペット焼却炉設置計画地という看板が立てられています」

大きく書かれたペット焼却炉設置計画地の文字。築16年の分譲マンションの入口の脇に、去年7月ごろ、看板が立てられました。

【マンションの住人】
「普通は考えられへんけどね、こんなマンションの前にできるのは。こういう所でやられたら嫌やと思いますけどね」

【犬を飼っていたマンションの住人】
「(煙で)やっぱり臭いも付いちゃうと思うし、外出する時にあそこで焼かれてたりしたら、ちょっと嫌やなって気持ちには、なるかもしれないですね」

困惑するマンションの住民たち。看板が立てられるまで、ペットの焼却炉の話など全く聞かされていませんでした。焼却炉を作るとなると、煙が出たり人の出入りが増えたりするため、周辺の住民生活にも影響を与えかねません。突然持ち上がったこの計画は、一体誰が誰が立てたのか、土地の所有者を調べてみると...。

【記者リポート】
「ありました、こちら法務局が作ったあの一帯の地図になるんですけども、看板があった三角形の土地、別の所有者がいることになっています」

マンションの一角のように見えていた、およそ30平方メートルの土地。このうち3分の2ほどは、マンションとは別の不動産会社が所有していて、その会社が設置計画を立てているようなのです。住民から不安の声も上がる中、ペットの焼却炉を作ることに問題はないのか?

堺市に話を聞くと―。

【堺市保健所・藤川桂祐参事】
「動物の焼却炉の設置に関しましては、実は国の法令でも規制がございません。他都市では、条例を設置されてるところもあると聞いてますけども、堺市では条例は設置しておりませんので、現時点では。なので、今のところ、規制はできないという状況でございます」

(Q.止めるすべはない?)
「現時点ではございません」

法律上、ペットの死体の火葬については明確な規定がなく、対策は自治体に委ねられているのが現状なのです。およそ7人に1人が犬や猫を飼っている今、ペットは家族の一員だと捉える人は少なくありません。ペットの火葬施設は全国で1200ほどありますが、法律が追いついていないのです。

【ペット霊園閉鎖問題 去年4月】
関西テレビでは去年、大阪府枚方市で火葬場を備えたペット霊園が閉鎖し、利用者とトラブルになった問題を取り上げました。枚方市でもペットの火葬場の運営に関する規定はなく、運営者側の都合で突然、更地になってしまったのです。

【利用者は...(取材当時)】
「やってることが、ひどすぎますわ。家族同然の、人間といっしょですよね。犬かて」

長年寄り添ってきたペットと飼い主を繋ぐ場所で起きた問題。これを受けて枚方市は、ペット霊園や火葬場の設置を許可制にする条例案を作成。住宅から100メートル以上離し、事前に住民説明会を開くことなどを条件に許可することにしました。業者に明確な『責任』を課した形です。

一方、条例のない堺市では、どこにでもペットの火葬場を作ることができます。土地の所有者である不動産会社はなぜ、マンションの目の前に焼却炉の設置を計画したのか、会社を訪ねると...

【不動産会社】
「自分もペットを飼っていて、需要があるのではないかと思った。焼却炉の設置は法律違反ではないし、第三者から干渉される問題ではない。住民側から直接苦情が来ているわけでもない」

不動産会社は計画の具体的な内容はまだ決まっていないものの、規制がないことを知った上で看板を立てたと説明。さらに取材を進めると、計画を立てた別の理由も見えてきました。

そもそも会社はこの土地を、おととし購入しました。狭い土地なので、最初はマンション側に「自転車置き場にでもどうですか」と持ち掛けたものの、マンション側に拒否されたそうです。これでは、土地の購入にかかった費用や、固定資産税の分を取り戻せない...そこで思いついたのが、"ペットの焼却炉"を作る計画だったそうです。

こうしたトラブルが起きないようにするためには、法律や条例を整備するしかないのでしょうか?

枚方市によると、ペットの火葬施設などの設置について条例が作られているのは、大阪では、ほかに高槻市と箕面市だけということです。

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